ある年の七夕/午後6時。


Date/××××/07/07
From/光流携帯
Sub /ごめん!

少し遅れる。
ごめん忍!
絶対行くから、待っててくれ!





Date/××××/07/07
From/忍携帯
Sub /Re:どうした?

何があったんだ、光流?
説明しろ。








30分後



発信中

光流携帯




ただいま電波の届かない場所か、電源が入っていない為……。

ピッー。


「光流……」







更に1時間後



発信中

緑林寮




プルルルル……。


『はい、緑林寮です』
「…瞬か?」
『忍先輩?どうしたの?』
「光流からそっちに、何か連絡が入っていないか?」
『光流先輩から?ちょっと待ってね。皆に聞いてみる…』

保留。

『お待たせ。…光流先輩からの連絡はないって。どうかしたの?』
「いや…、光流と待ち合わせてるんだが連絡が取れないんだ」
『えー!忍先輩、待ちぼうけなの?』
「まあ、そうだな」
『光流先輩、勇気あるねー』
「ああ、その通りだな」
『ちなみに、何時に待ち合わせてたの?』
「6時だったかな」
『6時!?もう1時間半も過ぎてるじゃん』
「ああ」
『どうするの忍先輩?僕は帰っても良いと思うけど?』
「…まあ、もう少し待ってみるさ」
『そっか…』
「頼みがあるんだが、瞬…」
『分かってるよ。光流先輩から連絡あったら、すぐに知らせるからね!』
「すまないな」
『いいよ、そんなの』
「すまないついでに、もう一つ頼みがあるんだが…」
『うん、いいよ。なあに?』
「悪い…あのな……」

現在時刻7時30分

「一体何があったんだ、光流?」



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